「今の若い人たちは課題を与えるといいパフォーマンスを示せる人は数多くいます。けれど、ちょっとグラウンドの外に出ると何もできなくなってしまう人が多いと思うんです。実は登山においてはそちらの能力のほうが重要なわけです。実際に国内でも世界でも僕より登れる人なんていくらでもいます。でも、もし僕に人より優れている部分があるとしたら、人のやったことのない“課題”を見つける嗅覚、そしてそれを成し遂げる能力、そのバランスがいいんじゃないでしょうか。いくら登る技術があっても、その課題を見つけることができなければそこには絶対にたどり着くことはできないわけですから。金のピッケルの時も、カメット峰の未踏の南東壁という、魅力的な課題を見つけ、それを登攀しえたこと、それが受賞につながったのです」
平出和也
アルパインクライマー






